ここ数年柏レイソルさんが大学サッカー界で有望な選手の獲得ニュースを続けています。という訳で、重い腰をあげてレイソル補強の歴史(新卒編)をまとめます。整理していくと時代ごとに「誰が、どこから、どんな意図で選手を連れてきたのか」という狙いが色濃く現れているなと気づきます。
1993年のJリーグ開幕前後から2026年のリカルド・ロドリゲス体制まで、「新卒加入選手」に絞って、どのような時期にどんな狙いがあったのかを整理しました。この辺りのテーマは、詳細に深堀したインタビュー記事などもあまりなく、スカウトスタッフの情報も多くないため断片的ではありますが、探せた情報から推察しています。そのため、間違っている(事実誤認している)箇所もあるかもしれませんが、ご容赦ください。
以前記事にした「レイソルの社長、チーム強化責任者について(コチラ)」を合わせて読むと理解が進むかと思います。
レイソル「(新卒)補強の系譜」をどうぞ。
黎明期:人脈と地縁による獲得時代(1993~2005)
主なキーマン
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久米一正さん: 浜名高→中央大(元監督早野宏史さんと同級生)。中央大サッカー部ルート。
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宮本行宏さん: 静岡学園出身。静学ルート+静岡県内ルート開拓。
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小島卓さん: 東海大一→近畿大(現GM布部陽功さんと同級生)。2000年代初頭のスカウト。
強化の流れ
1993年柏レイソルが発足。1993、94年は旧JFL時代です。1993年の強化責任者は不明ですが、1994年に故久米一正さんがJFA/Jリーグへの出向から日立製作所に戻ってくると日立スポーツ(現柏レイソル)の強化責任者につきます。レイソル30年史のインタビューでこう語っています。
「(1994年当時は)組織が整理されておらず、まだプロの集団とは言えなかった。1995年に宮本コーチをスカウト専属にして、スカウト網の充実と育成に力を入れ始めたのはそこから」
久米さんの経歴を辿ると、静岡県浜松市出身。静岡県立浜名高校を経て中央大学に進学、その後日立製作所に入社されています。中央大時代にはのちにレイソルの監督となる早野宏史さんと同級生だったそうです(知らなかった)。
また、久米さんのインタビューにある宮本コーチとは宮本行宏さん(現サッカーエージェントフットステージ代表)。宮本さんは久米さんと同じく静岡県の出身で、サッカーどころで有名な藤枝市のご出身。静岡学園高校に進学されています。
久米さんは2002年オフにチーム成績不振の責任を取る形で退任されます。宮本さんはその後菅又哲男さんの元で最初の降格となる2005年末までレイソルに在籍されます。(その後仲介人の道を進まれています。)
また、レイソルに1995年から1998年まで在籍された小島卓さん(現サッカーエージェントMundo Rico代表)も2001年~2004年までスカウトを勤められていました。小島さんの経歴は東海大学第一高校(現:東海大静岡翔洋)を経て近畿大学に進学しています。近畿大学時代は布部陽功さんと同級生。Mundo Ricoといえば高嶺さんや小屋松さんのエージェントですね(2人とも名古屋に行っちゃったけど…)
主な獲得選手
大学経由:
1993年:石川健太郎(国士館大)、沢田謙太郎(中央大)
1994年:田中信孝(東農大)、菅野賢一(中央大)
1995年:有馬健二(日大)、大石悟司(明治大)、渡辺毅(中央大)
1997年:吉田宗弘(慶應大)、渡辺光輝(早稲田大)、萩村滋則(筑波大中退)
1998年:熊谷雅彦(中央大)
1993年から1998年まで大学経由の獲得選手は11人。このうち4人(沢田謙太郎、菅野賢一、渡辺毅、熊谷雅彦)が中央大出身者。久米さんルートと言えるかもしれません。1997年には早稲田から渡辺光輝さんと、筑波大を中退して萩村滋則さんを獲得できています。ただし、大学経由の補強は1998年で一旦ストップし、再開は2005年まで待つことになります。1998以降は、
「若手が出場機会を得て、活躍できるチームという評価が定着した。」(レイソル30年史)
と高校年代中心の補強にシフトします。
高校経由:
1993年:吉田達磨(東海大浦安)、木村武弘、望月秀一(静岡学園)
1994年:鈴木貴之、湯浅英明(出雲工業)、川島芳和(前橋商業)、鍋田和理(静岡学園)
1995年:中川利之(西武台千葉)
1996年:森川拓巳(静岡学園)、入江徹(静岡北)、砂川誠(市立船橋)、川島仁(東北)、平山智規(静岡北)
1997年:北嶋秀朗(市立船橋)、薮崎真哉(習志野)、大野敏隆(前橋商業)
1998年:田ノ上信也(鹿児島実業)、南雄太(静岡学園)
1999年:玉田圭司(習志野)
2000年:市川慎也(浜名)、町田忠道(習志野)、清水健太(市立松戸)、落合正幸(大津)
2001年:菅原太郎(静岡学園)、永井俊太(市立船橋)、中澤聡太(市立船橋)
2002年:永田充(静岡学園)
2003年:矢野貴章(浜名)、谷澤達也(静岡学園)、中井昇吾(野洲)、矢野哲也(北海)
2004年:小林祐三(静岡学園)、広庭輝(日体柏)
1990年代後半のレイソルは、強力な外国籍選手(カレカ、エジウソン、ストイチコフなど)も目立ちますが、若手選手の出番もかなり多かったこともあって、高校年代の強豪校(北嶋さんや大野さんなど)からの獲得が上手く進みます。加えて宮本さん人脈で、静岡学園出身の選手をほぼ毎年獲得していました。(鍋田和理、望月秀一、森川拓巳、南雄太、菅原太郎、永田充、谷澤達也、小林祐三)また、この時期から千葉県出身選手の獲得にもかなり力を入れています。習志野(薮崎真哉、玉田圭司、町田忠道)、市立船橋(砂川誠、北嶋秀朗、中澤聡太、永井俊太)、日体柏や市立松戸、西武台千葉の名前も。
アカデミー:
1994年:加納大、酒井直樹
1996年:根引謙介、明神智和、油原丈著
1998年:長谷川太郎
1999年:杉山新
2001年:藤田雄馬
2002年:近藤直也、宇野沢祐次
2003年:大谷秀和
2004年:菅沼実、石川直樹
1994年の酒井直樹さん、1996年の明神智和さん、2002年の近藤直也さんは日本代表までたどり着きました。高体連よりは少なく年に1,2人程度ですが、しっかりと昇格をさせていることが分かります。惜しくも代表には縁遠かったですが、レイソルのバンディエラ大谷さんもこの時代の昇格組ですね。
まとめ
サッカー選手の獲得は、いわゆる人脈が強い世界ですが、レイソル初期は、強化担当者の「母校」や「出身地」のネットワーク・人脈をフルに活用した時代と言えます。中央大学サッカー部(故久米さんの母校)、静岡学園サッカー部(宮本さんの母校)といった特定のパイプも多く、加えて、大学・高校にも幅広く視野を広げていました。この黎明期は、まさに「個人のネットワーク」が強化の骨格を作った時代ともいえるでしょう。久米さんや宮本さんが、自身のルーツから確実に逸材を連れてきたことに加えて、若手も試合に出場できるという実績もあって、レイソルはオリジナル10クラブではありませんが、「若手がチャンスを貰えるチーム」という評価に繋がりました。
転換期:第2次大卒補強時代とアカデミーへの流れ(2006~2010)
主なキーマン
- 下平隆宏さん:普及コーチ兼スカウト(2005~2008)
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吉田達磨さん:レイソルアカデミーのベースを作った方(2003~2015)
強化の流れ
2005年レイソルは初めてJ2への降格を喫します。この降格をきっかけに強化部がそれまでの日立製作所サッカー部ラインから、竹本さん+小見さんという東京ヴェルディラインに切り替わります。このタイミングでスカウトだったのが2004年に現役を引退された下平さんです。下平さんの活動は、古いBLOGにかなり残っています。2日3日に一度は更新されていましたし、今読んでも面白いです。
久米さんが2002年いっぱいで、宮本さんも2005年いっぱいでレイソルを去ったことで特定のパイプ経由での選手補強が減ったものと推測されます。結果として2005年以降高卒選手の獲得は激減し、代わりに増えたのが大卒選手の獲得です。1998年から止まっていた大学経由の選手の獲得が復活しています。先のシモさんのBLOGでもあちこち大学の試合を見に行っている様子が記録されています。
主な獲得選手
大学経由:
石崎体制、第1期ネルシーニョ体制を支えた選手の獲得に成功しています。
2005年 小林亮(駒沢大)、鈴木達也(筑波大)
2006年 石舘靖樹(浜松大※中退)、※鎌田さんが特別指定
2007年 阿部嵩(流通経済大)
2008年 鎌田次郎(流通経済大)、村上佑介(順天堂大)
2009年 橋本和(大阪体育大)、※田中さんが特別指定
2010年 田中順也(順天堂大)、渡部博文(専修大)
高校経由・アカデミー経由:
同時に忘れてはいけないのが達磨さんの種まきです。今も大切にされているレイソルアカデミーのサッカーはこの時期に種がまかれたものと言えます。早くも2009年には達磨さん黄金世代が6人もTOP昇格をすることになります。それは次の章で語ります。
2006年 柳澤隼、桐畑和繁
2007年 大島嵩弘
高体連
2008年 大津祐樹
2010年 エフライン・リンタロウ
まとめ
個人的な人脈によるパイプでの補強から、クラブのスタイルに合う選手を「見つけ出す」スカウティングへ移行した時期です。初の降格を受けた後であったため高校経由の選手を育成するよりも、大学経由で柏にフィットしそうなできればすぐ活躍できそうな選手を探していく戦略を採ったのだと思います。J2時代に活躍した小林亮さんや鈴木達也さん、特別指定で多くの試合に出場した鎌田次郎さん、同じく2009年に特別指定でネルシーニョに重宝された田中順也さん、デビュー戦でハットトリックの離れ業を記録した村上さんに代表されるように、チームに合いそうな、即戦力になりそうな選手をスカウトで取ってくる時代でした。
とはいえ、まだタイトルに遠いチームであったため、各年代を代表する(関東大学1部MVPやベストイレブン)選手の獲得はできていません。
アカデミー前期:アカデミーとTOPの融合前期
主なキーマン
- 吉田達磨さん:柏U-18監督、U-15監督、アカデミーダイレクター、強化本部長など(主に2009~2015)
- 下平隆宏さん:柏U-18コーチ、U-18監督(2009~2015)
強化の流れ
微妙に転換期と重なっていますが、吉田達磨さん、下平さんを中心にレイソルアカデミーの育成を育てた成果が出始めた時代です。2009年のレイソルアカデミー黄金世代、天皇杯でTOPチームと対戦した2013世代が代表的な世代です。一旦、達磨さんがTOPチームの監督に就任した2015シーズンまでをアカデミー前期としました。
2009年~2015年までレイソルアカデミーからTOP昇格を果たした選手は18人。そのうち6人が日本代表に選出されました。大成功と言える結果です。大学経由の獲得も細々と行われていましたが、レイソルで活躍した選手の輩出はありませんでした。
主な獲得選手
高体連経由:
ナシ
アカデミー経由:
太字は日本代表までたどり着いた選手
2009年:酒井宏樹、工藤壮人、比嘉厚平、山崎正登、武富孝介、仙石廉
2010年:茨田陽生、川浪吾郎
2011年:相馬大士
2012年:山中亮輔
2013年:秋野央樹、木村裕、中村航輔、小林祐介、中川寛斗
2014年:中谷進之介
2015年:中山雄太、大島康樹
レイソルTOPチームに昇格はできなかったけどその後加入した選手(輪湖さん、太田さん、仲間さん、白井さん)、レイソルではプレーできなかった選手、海外に活躍の場を探した選手が他にも何人もいらっしゃいますね。島川さんや指宿さん、荒木さんなどなど。共通して言えるのは息の長い=試合出場が多い選手を多数輩出しているなと。公式戦で200試合以上だけでも30人以上はいるでしょうか。
大学経由:
2012年:三浦雄也(筑波大)
2015年:三浦龍輝(明治大)
2016年:湯澤聖人(流通経済大)
2017年:橋口拓哉(流通経済大)
まとめ
達磨さん、シモさんによるレイソルアカデミーの改革が実を結び、U-18からプロへの昇格から活躍、「アカデミーとTOPの融合」が推し進められました。直近こそやや落ち着いているもののレイソルのアイデンテティを確立した変革の時代と言えます。「外から獲る」よりも「自前で育てる」ことを強化の軸と据えています。
18人中6人が代表選出というのも凄いのですが、多くの選手がJクラブで長く活躍しています。こうした部分も柏の育成の誇れる部分かなと思います。
アカデミー後期:育成の多角化時代
主なキーマン
- 寺坂利之さん: レイソル元GM(2015-2017)
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酒井直樹さん: 日本体育大学柏高等学校コーチ(2016)、日本体育大学柏高等学校監督(2017-2020)
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布部陽功さん: レイソル現GM(2019-)
強化の流れ
2015年にレイソルの育成を築いた吉田達磨さんが満を持してTOPチームの監督に就任します。しかし、このタイミングでの「アカデミーとTOPの融合」は失敗に終わってしまいます。期待の高かった達磨さん体制でしたが1年を持たずに解任という決定になってしまいました。その後を引き受けたのはユースの時同様、シモさんでした。意味不明なメンデスを挟んで2016年に就任すると、アカデミー選手主体のサッカーを展開し、2016年には8連勝を、2017年にはACL圏内の4位でフィニッシュとタイトルに近づいている感覚になったのはまだ記憶に新しい所です。
時を同じく2015年には、日体柏高校とレイソルで業務提携の契約が結ばれます。柏U-18に所属する選手全員が日体大柏に進学し、日体柏サッカー部の強化としてレイソル側が指導者を派遣することになりました。すこぶる評判の悪い寺坂元GMですが、寺坂さん時代には日体柏との業務提携や、三協フロンテアさまとのネーミングライツなどの契約を結べたのは正しく認識したいところです。惜しむらくは、サポーターが求める回答ではない回答をはっきりNOと言ってしまうことが多く、嫌われてしまった部分も大きいなと思ったりします。
日体柏の監督は長くレイソルユースを指導していた酒井直樹さんが率いることに。このあたりも歴史の面白い所。2026年現在土屋くんとウィリーのみがTOP昇格となっていますが、県ベスト4には入れる地力がついてきておりこの後に期待です。
少し時計の針を進めると、柏は2018年に3度目の降格を喫します。このタイミングで就任したのが布部現GM。この辺りから育成経由の補強にやや変化が見られます。2019年に上島さんがレイソルアカデミー出身者初となる大卒経由で加入すると、松本健太さん、加藤匠人さん、森海渡さん、落合陸さん、熊坂光希さんと大学経由でのTOP昇格が増えていきます。
主な獲得選手
高体連経由:
2022年:土屋巧(日体柏)
2023年:オウイエ ウィリアム(日体柏)
アカデミー経由:
太字は日本代表までたどり着いた選手。
2016年:滝本晴彦、安西海斗、手塚康平
2017年:古賀太陽
2018年:宮本駿晃、中川創、田中陸、猿田遥己
2019年:杉井颯、山田雄士
2020年:細谷真大、鵜木郁哉、井出敬大
2021年:大嶽拓馬、佐々木雅士
2022年:田中隼人、真家英嵩、升掛友護
2023年:モハマド ファルザン佐名、山本桜大
アカデミー前期と比べるとやや活躍面では物足りなくまだ修行中の選手も多い状況。
大学経由:
2019年:上島拓巳(中央大)
2020年:松本健太(東洋大)
2022年:加藤匠人(筑波大)、森海渡(筑波大)
2023年:落合陸(東京国際大)、熊澤和希(流通経済大)
2024年:熊坂光希(東京国際大)、関根大輝(拓殖大)
2023年の熊澤さんと2024年の関根さんを除くとアカデミー出身者の大学経由での帰還が多くなっています。(関根さんは元々2025年からの加入だったのが1年前倒しになっている)
まとめ
2015年以降(特に3度目の降格となった2018以降)、U-18からのTOP昇格に加えて、一度大学へ進学したユース出身者を4年後に呼び戻す形の補強が増えていきました。また、提携した日体大柏からの獲得など、育成ルートの多角化が進んだ時期になります。日体柏高校出身者が大学経由でレイソルに加入という形はまだありませんが、今後出てくるでしょう。選手を広く長く見守る体制への強化を模索していく時代です。
現代:関根・熊坂モデル時代
主なキーマン
- 李 昌源さん: レイソル現スカウト(2022-)
- リカルド・ロドリゲス監督:レイソル現監督(2025-)
強化の流れ
2019以降、広げていた大学経由のスカウトの網目をアカデミーに拘らない形に広げつつあるのが最近の動きです。2023年に特別指定登録された関根さん。当初は2025年からの加入でしたが2024年に1年前倒しで加入が決まると大ブレイク。リーグ戦での初出場を皮切りに、U-23日本代表に初選出→パリ五輪出場→A代表と一気に駆け上がります。最終的には1年のみの在籍でフランスへ移籍金ありの形で移籍していきました。このスピード出世がその後の世代にインパクトを与えたことは間違いないでしょう。
1990年代久米さんの時代に「若手が出場機会を得て、活躍できるチームという評価が定着した」とありましたが、30年経って再びという感じです。もっとも柏の歴史を見ると比較的いつでも若手の門戸はあいているイメージがありますが。
その後2025年には、2024加入の熊坂さんが関根さんと同じようにスタメン奪取から日本代表まで駆け上がりましたし、ボランチに負傷者が続出した際にその穴を埋めたのは2025加入の中川さん、ワイドの位置に負傷者が出ると特別指定の山之内さんが埋めると良い歯車がぐるぐる回っています。
2026年加入の島野さん、角田さんはまだ出場がないですが、そのうち出番があるはずです。直近では13ものクラブからオファーが届いた大学屈指の常藤さんの獲得もリリースされました。新たな補強の時代に入ったといえます。
主な獲得選手
大学経由:
2024年:熊坂光希(東京国際大)、関根大輝(拓殖大)
2025年:桒田大誠(中京大)、中川敦瑛(法政大)、中島舜(流通経済大)、古澤ナベル慈宇(東京国際大)
2026年:山之内佑成(東洋大)、島野怜(明治大)、角田惠風(慶應大)
2027年:常藤奏(中央大)
高体連経由:
ナシ
アカデミー経由:
2025年:ワッド モハメッド サディキ、長南開史
長南くんはレイソル史上最年少、高1年代でプロ契約を締結しています。この辺りも新しい取り組みです。
まとめ
大学4年次に前倒しでプロ契約を結んだ関根さん、大卒2年目でスタメン奪取から日本代表まで駆け上がった熊坂さんの成功により、大卒マーケットでのレイソルの価値は高まっていると思われます。加えてリカルド監督が掲げる明確な戦術スタイルにより、有望な学生たちが「柏でプレーしたい」と指名する、新しいサイクルに入っています。従来は言葉を選ばずに言えば「知る人ぞ知る」選手の獲得が上手かった柏ですが、大学サッカーのベストイレブン、MVP級の選手を獲得できるようになっています。これはとてもうれしいことです。
柏レイソルの新卒補強が歩んできた道
30数年を振り返ってみると、レイソルの補強は以下のような進化を遂げています。
①「人」を信じた黎明期(人脈・地縁)
②「足」で稼いだ転換期(スカウトの目利き)
③「哲学」を植えたアカデミー前期(アカデミーとTOPの融合)
④「幅」を広げたアカデミー後期(大学経由の拡大・日体大柏との提携)
⑤「価値」で選ばれる現代?(関根・熊坂モデル・リカルドさんの戦術的合致)
時代ごとに手法は変わっていますが、一貫しているのは「若手に門戸を開き、ピッチで証明させる」という部分です。多くのクラブもそうなのかもしれませんが、特に整理していて思いました。どの時代でも常にチャレンジさせているなあと。もはや柏のDNAかもしれません。2027年内定の常藤選手まで続くこの系譜が、どのようなドラマを見せてくれるのか。今の形も数年たてば変化しているかもしれませんし、きっと変化しているでしょう。
楽しみで仕方ないですね。


