ACL ELITEレギュレーションに続いて、AFC STADIUM REGULATIONSも訳してみます。こちらの方が難易度が高かったですが、AIや翻訳ソフトを使って確認しつつやってみました。専門家ではないので誤訳や意味が伝わらない箇所などはご容赦を。
- AFC STADIUM REGULATIONS(EDITION 2026)の出典
- AFC STADIUM REGULATIONS(EDITION 2021と2026の差分)
- AFC STADIUM REGULATIONS(EDITION 2026)のポイント
- 定義(DEFINITIONS)
- SECTION 1:一般規定(GENERAL PROVISIONS)
- SECTION 2:フィールド・オブ・プレー関連エリア(AREAS RELATING TO THE FIELD OF PLAY)
- SECTION 3:公式チーム派遣団およびAFC派遣団用施設(FACILITIES FOR THE OFFICIAL TEAM DELEGATION AND AFC DELEGATION)
- SECTION 4:放送パートナーおよびメディア用施設(FACILITIES FOR THE BROADCAST PARTNERS AND MEDIA)
- SECTION 5:医療およびドーピングコントロール用施設(FACILITIES FOR MEDICAL MATTERS AND DOPING CONTROL)
- SECTION 6:観客用施設(FACILITIES FOR SPECTATORS)
- SECTION 7:公式パートナー・スポンサー用施設(FACILITIES FOR COMMERCIAL AFFILIATES)
- SECTION 8:閉会規定(CLOSING PROVISIONS)
AFC STADIUM REGULATIONS(EDITION 2026)の出典
・原本はこちらです。
・以前のスタジアム基準(EDITION2021)はこちら(EDITION2021)
・参考:Jリーグスタジアム基準(2026年度用)
AFC STADIUM REGULATIONS(EDITION 2021と2026の差分)
AFCスタジアム基準は(おそらく)5年ぶりの改訂となります。2026年版の詳細をみる前に、前回2021年バージョンとの変更点を簡単に整理しました。
| SECTION | 2021年版 (EDITION 2021) |
2026年版 (EDITION 2026) |
主な変更(新設された項目を中心に) |
| 1 | General Provisions (1-4) | General Provisions (1-5) | 2条「大会ごとの要件」が新設。 |
| 2 | Field of Play (5-13) | Field of Play (6-14) | 8条「コーナーフラッグ」や、14条「旗(Flags)」の明記。 |
| 3 | Facilities for Team (14-21) | Facilities for Team (15-24) | 23条「アクレディテーションセンター」、24条「ITシステム」が新設。 |
| 4 | Broadcast and Media (22-35) | Broadcast and Media (25-39) | 30条「インタビューポジション」の新設。 36条「プラットフォーム」追加。 |
| 5 | Medical and Doping (36) | Medical and Doping (40) | 名称が「Medical Matters」に微修正。 |
| 6 | Spectator Facilities (37-50) | Spectator Facilities (41-57) | 42条「屋根(Roof)」、49条「アクセスルート」が新設。 |
| 7 | Commercial Affiliates (51-53) | Commercial Affiliates (58-61) | 61条「サイン(Signage)」が新設。 |
| 8 | Closing Provisions (54-60) | Closing Provisions (62-68) | 全体的な項番のずれのみ。 |
8章立てからの変更はないものの、細かい条項を見ると60条から68条に増えていることが分かります。大きな追加や変更があった箇所をまとめると以下の通りです。
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特定の大会における要件 (SECTION 1 2条)
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2026年版の内容で新設された項目です。『AFC事務局は、本規定の要件に加えて、特定の大会の特定のステージ(例:ACLEの決勝トーナメントのみなど)に対して独自の追加要件を決定、修正、または課す権利を有する』とあります。ないと信じたいですが、「後出しジャンケン」されても文句が言えないという条項かなと。
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ITとアクレディテーションの独立 (SECTION 3 23条、24条)
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2026年版にて、「23. Accreditation Centre(アクレディテーションセンター)」と「24. IT Systems(ITシステム)」が独立しました。スタジアム全体のデジタルインフラ(Wi-Fiや認証システムなど)が基準としてチェック対象になったことを意味します。
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放送・メディアの細分化 (SECTION 4 30条)
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「30. Interview Positions」が新設されました。これまで混合ゾーン(ミックスゾーン)などで対応していたインタビュー場所について、より専用のスペースと設えが求められるようになっています。
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観客席の「屋根」の項目化 (SECTION 6 42条)
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2021年版にはなかった「42. Roof(屋根)」が登場しました。これはビットが立つ項目ですね。日立台のような屋根が一部にしかないスタジアムにとっては、「屋根」が独立した項目になったことの意味があるのかないのかがポイントになりそうです。
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スタジアム・アクセス・ルートの項目化(SECTION 6 49条)
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2021年版にはなかった項目です。スタジアムの外から中へ入るための「ルート」について、以下が「互いに交差せず、完全に分離されていること」が義務化(カテゴリーAの場合)されました。
・公式派遣団グループ: 選手、審判、AFC役員
・メディアグループ: 放送パートナー、記者、カメラマン
・観客グループ: 一般観客、VIP
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「属性ごとの動線分離」がより厳格に求められるようになっています。
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案内標識(Signage)の重要性 (SECTION 7 61条)
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「61. Signage」が新設。観客の誘導や安全管理のためのサインが、重要な要件として定義されました。
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AFC STADIUM REGULATIONS(EDITION 2026)のポイント
ここからスタジアム基準の詳細に入ります。全文載せられないので、だいたいこんなこと書かれてたよってレベルで掴んでもらえればよろしいかと。ACL ELITEのレギュレーションと同様のやり方をしてます。
このスタジアム基準では、多くの箇所で「カテゴリA~Eに分けられたカテゴリ」を元に説明がなされていきます。このカテゴリですが、スタジアムの「性能を元に分類されたカテゴリ」です。どの大会でどのカテゴリが必要かは、別に定められるそうです。先に要約したACL ELITEの大会規程には記載がありませんでした。つまり、「ACL ELITEのリーグステージは、カテゴリB以上が必要」のようにAFC側が決めれば、日立台がB以上の認定を受けていれば使えるということになります。
個人的には、日立台もACL ELITEのリーグステージもカテゴリC以上になると良いのですが(でないと使えないので…)
定義(DEFINITIONS)
定義です。ACL ELITEのレギュレーションと比べると簡易的です。コントロール・ルーム(Control Room)、FIFAクオリティプログラム(FIFA Quality Programme)、国際空港(International Airport)、この規定(Regulations)、STA(Stadium Technical Annex:スタジアム技術付随書) 、スタジアム・カテゴリ(Stadium Category)の6つの用語が解説されていました。
SECTION 1:一般規定(GENERAL PROVISIONS)
- 1.規則の範囲(Scope of Regulations)
- 2. 特定の大会における要件(Requirements of Specific Competitions)
- 3. ホスト組織の責任(Responsibilities of Host Organisations)
- 4. スタジアムの使用(Use of Stadium)
- 5. スタジアムの所在地(Stadium Location)
スタジアムの「格付け」や「立地」を定めるセクションです。従来の「スタジアムのスペック」から「管理体制含めたスペック」へのシフトを図っているように読めました。分かりやすく言えば、「スタジアムをどう運用しているか」が厳しく問うスタイルに変わりつつあるのかなと。僕の解釈ですが。
・1条+2条:スタジアムカテゴリとAFC事務局の裁量強化(1条5項、2条2項)
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この条項には、スタジアムの設備スペックに入る前の重要なことが記されています。
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1条2項、1条3項:各スタジアムは、スタジアムカテゴリA~Eに分類され、それぞれのカテゴリに対応した要件を満たす必要がある。
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1条5項:ルールの「優先順位」 AFCのスタジアム規定よりも、「大会規定(Competition Regulations)」の方が上位と明記されています。
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2条2項:AFCの「絶対権限」 AFCは独自の裁量で「ルールの免除」もできるし、逆に「規定に書いてない追加ルール」を課すこともできる、という権利が明文化されました。
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・3条:スタジアムの「証明書」を義務化(3条1項、4条5項)
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3条1項:「安全証明書=最大2年間有効なもの」を提出することが義務化されています。加えて、点検や修理を記録した「メンテナンスログ(保守記録)」の維持が新たに義務付けられました。
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4条5項:以前は「清潔に保つこと」というような抽象的な言い回しでしたが、2026年版では「いつ誰がどこを直したかの証拠を示す」レベルの施設管理が求められるようになっています。
・3条:「条件付き承認」は12ヶ月が期限
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3条3項:仮にスタジアムに不備があって「条件付き」で承認された場合、その是正は「12ヶ月以内」かつ「大会開始前」に完了させなければならないと明記されています。
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2021年版では、是正期間に具体的な「12ヶ月」という数字はありませんでした。デッドラインが明確に設定されています。
・5条:スタジアムの所在地
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5条1項:スタジアムの所在地、立地についての条項です。クラブチームの大会の場合、国際空港から200km/150分以内と記載があります。
- 5条3項:スタジアムが交通の便の良い会場にあって、主要な国際空港から毎日少なくとも4便ある国内空港が半径60km以内にあり、かつスタジアムと国内空港間の車での移動時間が60分以内である場合は立地の条件の例外が認められるそうです。地方クラブ救済のルールですね。
SECTION 2:フィールド・オブ・プレー関連エリア(AREAS RELATING TO THE FIELD OF PLAY)
- 6.フィールド・オブ・プレー(Field of Play)
- 7. ウォーミングアップ・エリア(Warm-up Area)
- 8. ゴール、予備ゴール、およびコーナーフラッグ(Goals, Spare Goals and Corner Flags)
- 9. 照明設備(Floodlights)
- 10. 時計、掲示板、および大型スクリーン(Clocks, Display Boards and Giant Screens)
- 11. レフェリー・レビュー・エリア(Referee Review Area)
- 12. チームベンチおよび第4審判ベンチ(Team Benches and Fourth Official Bench)
- 13. プレイヤータンネル(Player Tunnel)
- 14. 旗竿および旗(Flagpoles and Flags)
セクション2は、ピッチ本体から照明、ベンチ、トンネルといったサッカー場の基本設備について解説しているセクションです。スタジアムレベル(=カテゴリと表記され、A~Eの5段階)ごとに求められる基準が定義されています。
スタジアムカテゴリごとに必要となる主なスペック(カテゴリA~Cまでを記載)
カテゴリはA~Eの5段階ですが、ACL ELITEにかかってくるのはカテゴリCくらいまでかなと思うので、以下対比をする際はA~Cで比較します。
| 条文 | 項目 | カテゴリー A | カテゴリー B | カテゴリー C |
| 6.1 | ピッチの種類 | ハイブリッドor天然芝 | ハイブリッドor天然芝 | ハイブリッドor天然芝or人工芝 |
| 9.1 | 水平面照度 (ルクス) 平均 | ≥ 2,000 Lux | ≥ 1,800 Lux | ≥ 1,400 Lux |
| 9.1 | 鉛直面照度 (ルクス) 平均 | ≥ 1,100 Lux | ≥ 1,100 Lux | ≥ 750 Lux |
| 10.5 | 大型スクリーン | 2台 | 1台 | 1台 |
| 14.1 | 旗竿の数 | メインの屋根に1本+バックorピッチに3本 | バックorピッチに3本 | バックorピッチに3本 |
6条:フィールド・オブ・プレー (Field of Play)
6条5項:ピッチの余白について(異なる表面タイプに切り替わる前に、タッチラインから少なくとも1メートル、ゴールラインから少なくとも2メートル外側まで延びていなければならない)や、表面の切り替えについて定義されています。
6条6項:様々な気候条件下に対応したピッチを維持するための適切なインフラの整備が定義されています。例えば、大雨の際に排水するための必要な用具(例:ブラシ等)および人員、除雪用具(例:ブロワー、シャベル等)および人員、予期せぬ悪天候に関連する活動を支援するためのスタッフ、適切な散水システム、冠水を防ぐための適切な排水システムといった感じです。
8条:ゴール・予備ゴール・コーナーフラッグ
8条1項:ゴールやポスト、バーの大きさなどが定義されています。サッカー競技規則に従う内容ですね。
8条2項:破損時に備えた予備ゴールを備えておく必要があるようです。
8条3項:コーナーフラッグの数が定義されています。予備を含めて各コーナーに2本ずつ合計8本を備えておく必要があるそうです。
9条:照明設備 (Floodlights)
9条1項:必要となる照明の明るさが定義されています。厳しくなる条項が多い中、照明の明るさは2021EDITIONより緩和されています。2021EDITIONでは、水平面照度が2,400ルクス以上とされていたものが、2026EDITIONでは、2,000ルクス以上となっていました。
9条2項:停電が発生した場合に試合を中断することなく開催できるように、互いに独立した主電源とバックアップ電源の両方を備えなければならない。と定義されています。いつぞやのあの陸上競技場はNGですねw
ちなみに、旧バージョンの2021EDITIONでは、AFC Lighting Category(照明のカテゴリ)として下記のような分類が記されています。この分け方が新バージョンの大会カテゴリになってくるような気がしてはいます。
| Category | Competitions / Stages |
| Category 1 |
• AFC Asian Cup Finals |
| Category 2 | • AFC Champions League (ACL) Finals |
| Category 3 |
• ACL Group Stage, Round of 16, Quarter/Semi Finals |
| Category 4 |
• AFC Asian Cup Qualifiers Final Round |
| Category 5 |
• AFC Asian Cup Qualifiers Playoff Round |
10条:時計・大型スクリーン
10条は時計とスクリーンについての条項です。
10条1項:試合時間を表示するデジタル時計を備える必要があるとされています。
10条4項:大型スクリーンに表示するスコアボードに必要な要素が書かれています。スコアボードには、通常時間、延長戦、およびPK戦のスコアが表示される必要があるとされています。選手名の表示は義務ではないようです。10条7項にスコアや選手交代の詳細を出してもいいよとあります。
10条5項:大型スクリーンの数が定められています。カテゴリAのみ2台必要ですが、カテゴリBとCは1台で大丈夫です。
11条レフェリー・レビュー・エリア (RRA)
11条:主審がモニターを確認する場所(Referee Review Area)の定義があります。特に細かい指定はなくピッチの外側視認性の高い場所にあればよいみたいです。
12条チームベンチ・第4審判ベンチ
12条:チームのベンチについて書かれています。
12条1項:チームの控え選手とスタッフのために、屋根付きのベンチまたはダグアウトを備えなければならない。各ベンチ/ダグアウトの座席数は、関連する大会規定で指定されるものとする。とあります(23席分ってことかな?)。屋根付きってのが引っ掛かりますね。日立台のベンチは、選手全員分は屋根が掛かってなかったはず。
12条2項:全ての座席に背もたれが必須との記載が追加されました。AFCどんだけ背もたれすきやねん。
14条旗・旗竿
旗や旗を掲揚する設備についても細かく定義されています。カテゴリAではメインスタンドの屋根に1本+バックスタンドまたはピッチエリアに最低3本とされており、カテゴリB以下では、バックスタンド(またはピッチエリア)の3本のみで良いようです。
SECTION 3:公式チーム派遣団およびAFC派遣団用施設(FACILITIES FOR THE OFFICIAL TEAM DELEGATION AND AFC DELEGATION)
- 15.チーム更衣室(Team Dressing Rooms)
- 16. 審判更衣室(Referee Dressing Room)
- 17. 事務スペースおよび会議室(Office Space and Meeting Rooms)
- 18. 保管施設(Storage Facilities)
- 19. マッチコミッショナーおよび審判アセッサー席(Match Commissioner and Referee Assessor Seating Area)
- 20. テクニカル・オブザーバー・チーム席(Technical Observers Team Seating Area)
- 21. ビデオ・オペレーション・ルーム(Video Operation Room)
- 22. チームおよびAFC派遣団用駐車場(Parking Area for Official Team Delegations and AFC Delegation)
- 23. アクレディテーション・センター(Accreditation Centre)
- 24. ITシステム(IT Systems)
15-16条:チーム&審判更衣室
15条+16条:チームおよび審判更衣室についてのスペックが書かれています。カテゴリAではチーム更衣室1つにつき、シャワー8個、洋式トイレ8個に加えて、クッション付き座席、衣類ハンガー、充電ステーションを備えた個別ロッカーが30席以上とあります。めっちゃラグジュアリーです。カテゴリCでは、可動式の椅子と衣類ハンガーとだけなのでその差が歴然です。
その他にもマッサージテーブルや作戦用のボード、冷蔵庫、冷暖房機器の備えが必要になります。概ね審判更衣室も同等の設備となっていますが、ロッカーの記載はありませんでした。
17条:事務室
17条:ちょっと読んでてエグイのですが、AFC事務局”様”用の設備です。これがえげつないです。もう対象がアラブの王様なんじゃないかってくらいラグジュアリーなことが書かれています。ちょっとドン引きますが面白いのでスペックを列挙します。カテゴリAとカテゴリBのスタジアムはオールクリアしなければいけませんw、カテゴリCでも後半3つ以外は必須とされています。
・AFC事務局として指定される部屋。少なくとも20名分の個別椅子付きの作業用デスクを備える。
・AFCマッチコミッショナーおよび/またはゼネラルコーディネーター用の部屋。少なくとも4名分の作業用デスクを備える。
・AFC商業権利パートナー用の部屋。AFC事務局の近くに位置し、少なくとも6名分の作業用デスクを備える。
・ボールクルーおよび旗手用の部屋。近隣にトイレ施設があり、少なくとも20名を快適に収容できること。
・エスコートキッズ用の部屋。近隣にトイレ施設があり、少なくとも25名を快適に収容できること。
・イベント運営スタッフ用の部屋。近隣にトイレ施設があること。収容人数はAFCの指示に従う。
・30名収容可能な会議室(最小40平方メートル) 1室。
・チーム更衣室エリアに1室、およびVVIP/VIPホスピタリティエリアに1室の祈祷室(Prayer room)。
めちゃめちゃ部屋がいります。祈祷するお部屋が必要なのも初めて知りました。完全に推測ですが、いま工事計画があるのってこの対応の意味合いもあるのかな。
加えて、設備もエグイです。
・専用の有線および無線ブロードバンドインターネット接続。最低10Mbpsの上下対称帯域幅、DHCPを備え、VPNが使用できるようにポートが開放されていなければならない。
・無線アクセスポイントは、少なくとも50ユーザー以上、またはAFCの要請に応じた人数の同時接続をサポートすること。
・インターネットおよびプリンターに接続されたデスクトップまたはノートパソコン。各コンピューターのOSおよび大会に関連して使用されるすべてのソフトウェアは英語表記。
・プリンター、および関連するすべての消耗品(用紙、トナー、カートリッジなども当然含む)
・仕分け機能付きのコピー機および関連する消耗品、もしくはカラー複合機
もうオフィスですね。
以下条項
19条:マッチコミッショナー
20条:テクニカルオブザーバー
21条:ビデオ・オペレーション・ルーム (VOR)
22条:駐車場
23条:アクレディセンター
24条:ITインフラ
の定義が続きます。部屋の広さ、車の台数、椅子の指定などなど細かく定義されています。最後24条のITインフラは今回のレギュレーションで独立しました。VARシステムなどが運用されるようになったので、インターネット環境への指摘が多くなっていますね。
SECTION 4:放送パートナーおよびメディア用施設(FACILITIES FOR THE BROADCAST PARTNERS AND MEDIA)
- 25.メディアセンター(Media Centre)
- 26. メディア記者席(Media Tribune)
- 27. 記者会見室(Press Conference Room)
- 28. ミックスゾーン(Mixed Zone)
- 29. フォトグラファー席(Photographers’ Seats)
- 30. インタビュー・ポジション(Interview Positions)
- 31. インターネット接続環境(Internet Connectivity)
- 32. 放送コンパウンド(Broadcast Compound)
- 33. 放送用電源(Broadcast Power)
- 34. カメラ・ポジション(Camera Positions)
- 35. 実況解説席(Commentary Positions)
- 36. プレゼン用スタジオおよびプラットフォーム(Presentation Studios and Platforms)
- 37. 配線インフラ(Cabling Infrastructure)
- 38. ブロードキャスト・オブザーバー席(Broadcast Observer Seats)
- 39. 放送関係者用駐車場(Broadcast Parking Area)
セクション4は、放送およびメディア用の施設が定義されています。ここ一般のファンサポーター的には翻訳大丈夫だとおもうのでガッツリ略します。
メディアセンターや記者席の人数はカテゴリAだと200名!、カテゴリBで100名、カテゴリCでは50名で済みます。それとは別に会見場も必要なようです。カテゴリAだと100名カテゴリCで50名です。メディアセンターと会見場を兼用するのはできるのかな。そこまではちょっと読めませんでした…。
25条5項:メディア・センター内にプロ向けのカメラ修理サービス用の独立した個室または専用エリアを提供すべきとあります。すごいね。
34条:中継用カメラの台数が決まっています。カテゴリAだと18台、カテゴリBで10台、カテゴリCだと7台で済みます。J1だと原則12台なのでカテゴリAとは少し差がありますね。
35条:実況解説室。カテゴリAだと12部屋、カテゴリCでも8部屋が必要なようです。
その他これでもかというくらい細かく定められています。とにかく部屋が足りなさそう。
SECTION 5:医療およびドーピングコントロール用施設(FACILITIES FOR MEDICAL MATTERS AND DOPING CONTROL)
- 40.インフラ要件(Infrastructure Requirements)
セクション5では医務室とドーピング検査室について定義されています。
SECTION 6:観客用施設(FACILITIES FOR SPECTATORS)
- 41.収容人数(Spectator Capacity)
- 42. 屋根(Roof)
- 43. スタンド(Stands)
- 44. 座席(Seating)
- 45. 飲食施設(Food and Beverage)
- 46. グッズ・小売店(Merchandise and Retail Store(s))
- 47. VVIP席およびVIP席(VVIP Tribune Seats and VIP Tribune Seats)
- 48. 入口および出口(Entrances and Exits)
- 49. スタジアム入場ルート(Stadium Access Routes)
- 50. 非常用照明システム(Emergency Lighting System)
- 51. 会場運営センター(Venue Operation Centre)
- 52. 場内放送システム(Public Address System)
- 53. 衛生施設(Sanitary Facilities)
- 54. 救急施設(First Aid Facilities)
- 55. 障がい者用施設(Facilities for Spectators with Disabilities)
- 56. 一般客用駐車場(Parking for Spectators)
- 57. VVIPおよびVIP用駐車場(VVIP and VIP Parking)
一番興味があるのがこのSECTION 6でしょう。観客用施設のスペックが定義されています。日立台を考えると厳し目の要件ですが整理していきましょう。
41条:収容人数
カテゴリAは20,000人、Bは10,000人、Cは5,000人と定義されています。日立台も人数だけならカテゴリBをクリアしています(人数規模と他の設備のバランスが悪い気もしますね。カテゴリBのメディア用設備はかなりのスペックだったのに観客は1万人とは)また、41条2項に総収容人数のうち、AFCが独自の裁量で決定する一定の割合をアウェイ観客用に割り当てなければならないとあります。ACL ELITEの場合は5%ですね。
42条:屋根
カテゴリAは「全席に屋根」が必須です。カテゴリBでも「メインとバックの両方」に屋根が必要とありますが、全席は推奨となっているので、一部掛かっていればルール上はOKです。カテゴリCの場合バックスタンドの屋根も推奨です。ACL ELITEがカテゴリB以上のスタジアムを求めるのか、CでOKなのかがポイントになりそうです。
43条:スタンド
観客席の構造物としてのスタンドを定義しています。43条2項に、AFCの特別な許可がない限り、仮設スタンドは認められません。とあります。たまに日立台=仮設スタンドという意見を見かけますが、仮設スタンドではありません。
44条:座席
44条は座席について書かれています。カテゴリC以上で全席独立した座席と明記されています。また、44条2項に『座席は構造体(床など)に固定され、背もたれを備えた快適な形状でなければならない』と書かれており、「背もたれ」が必須です。以前存在した背もたれの高さ=30cmの定義は削除されたままです。加えて、前の席との間隔(レッグルーム)を80cm以上にすることが推奨されています。国立の三層って何cmなんだろ。
47条:VVIP / VIP
VIP席についての定義です。カテゴリC以上でVIP席およびVIPラウンジが必須となっており、カテゴリB以上でVVIP用のラウンジと座席が必須とされています。またVIPエリアについては、一般客と「完全に分離」され、専用の入退場口を作らなければいけないと定められています。
48条:入退場口
偽造チケット対策と、入場者の過密を避けるために、カテゴリB以上で電子チケット管理が必須とされています。また、48条3項にて、通路や階段は「明るい色(ブライトカラー)」で塗装して、視認性を上げろという細かい指定もありますね。日立台は黄色だから大丈夫かなw
その他条項
その他、アクセスルート、駐車場、障がい者用施設、トイレなどについての定義が並びます。トイレの数問題はスタジアム規則でたびたび話題になりますが、AFCのスタジアム基準では以下が必須となっています。
- 男性観客250名につき、1基の洋式トイレおよび1基の洗面台。
- 男性用小便器:男性観客125名につき1基。
- 女性用トイレ(ホーム):女性観客120名につき1基の洋式トイレおよび1基の洗面台。
- 女性用トイレ(アウェイ):女性観客80名につき1基の洋式トイレおよび1基の洗面台。
Jリーグでは、『1,000人の観客に対し、少なくとも洋式トイレ5室、男性用小便器8基を備えること(J1・J2クラブライセンス交付規則 施設基準 B等級)』とあるのでほぼ同じ水準ですかね。
障がい者用の席ですが、席数までは規定されていませんが、日本のバリアフリー基準によると、車椅子席は座席数の0.5%以上とされています。
SECTION 7:公式パートナー・スポンサー用施設(FACILITIES FOR COMMERCIAL AFFILIATES)
- 58.プロモーション・エリア(Promotional Areas)
- 59. ホスピタリティ・エリアおよび施設(Hospitality Areas and Facilities)
- 60. グッズ販売スタンド(Concession Stands)
- 61. 看板・掲示物(Signage)
セクション7は、公式パートナーや公式スポンサー用施設の規定ですね。カテゴリC以上で必須となっており、スタジアム敷地内に、スポンサーがブースを出したりイベントをしたりできる「場所」を確保しなさいとなっています。その他61条にサイネージについても定義されています。セクション7はスポンサー向けのセクションなのですが、サイネージについては入場ゲートや座席番号を含むスタジアム全体の基準となっており、セクションと条項がおかしいような。セクション6でも良いような気がする…。
SECTION 8:閉会規定(CLOSING PROVISIONS)
- 62.規律措置(Disciplinary Measures)
- 63. 決定(Decisions)
- 64. 改定(Amendments)
- 65. 不可抗力(Force Majeure)
- 66. 規定外の事項(Matters Not Provided For)
- 67. 実施規定(Implementing Provisions)
- 68. 施行(Enforcement)
最後です。セクション8。スタジアム基準の絶対性と、守らなかった場合のペナルティなどについて書かれているセクションです。
まとめて
62条:規律措置
ルールを守らないスタジアムやクラブには、AFCの規律・倫理委員会が「制裁」を下すことが明記されています。
63条:決定に関して
規定に基づくAFCの決定に対して原則「異議申し立て」はできないとあります。冒頭第1セクションでも「後出しジャンケン(独自裁量)」できるよとしてあるので、「不服申し立て禁止」とすることで法的にもAFCが守られています。
65条+66条:不可抗力
天災などの「不可抗力」や、規定に書いていない「想定外の事態」が起きたと場合は、AFCの競技委員会が決定すると書いてあります。
68条:施行時期
クラブ大会(ACL ELITEなど)では、2026/27シーズンから適用と、代表の大会は2026年6月1日以降の大会から適用されるとありますので、レイソルが出場するACL ELITE2026/2027から対応する必要があります。

